声優論

女性声優たる前に人間たれ

サンシャイン手稿①

私のラブライバーの師であるパイルんさんとれいかーずさんにサンシャインを視聴し1話ごとに2000字の感想文を書くことをAqoursファイナルライブ参加の条件とされているのでラブライブサンシャインを今から見て本気で感想を書きます。

 

 

1話

 

まず前提として私は蓮ノ空(と若干の虹)しかこのコンテンツに対しての知見がなく、「ラブライブ無印の後継作品として多くの人間をある種の篩にかけた存在」としてこのアニメを見ることは出来ない。

また、蓮等の他コンテンツとの比較での論評になってしまう部分も多いかと思うが、どうかご容赦願いたい。

 

率直な感想としてサンシャインは初動から何もかも私の思うラブライブの世界と異なっていた。

というのは私の見てきた二作品に関してはスクールアイドルとして活動する母体は存在しており、脈々と受け継がれているものがストーリー開始時点で存続している・組織はあるものの分解されかけているといった具合であったため、活動媒体を作ろうというスタートはかなり新鮮なものであった。

もっとも、私の見てきた二つは恐らくシリーズでいうとやや異質なものであり、もっというと無印を知らないことから本来はこちらがデフォルト(チラッと見たスーパースターもこっちだった気がする)である可能性は拭えず、また1話時点でもスクールアイドルという存在に対し難色を示す上級生がいる事から、ここでの判断はやや早計とも思える。

 

私の浅はかな前提知識からすると、無印は都心、それも秋葉原周辺が舞台であるらしい。これを踏まえて考えると、始まりのシーンが秋葉原の駅前で、更にそれがスクールアイドルとの出会いだったというのはコンテンツ二代目の作品として“継承”を主張するにあたってこの上ない導入なのでは無いだろうか。

しかしながら、本作品の舞台は海沿いの田舎らしく、私がスタァライトにおけるサンシャインポジションであると踏んだシークフェルト音楽学院中等部の非常に高く評価している「継承すれども模倣せず」という点に近しいものを感じた。

その他随所にある「強大な存在であるμ's」のようなシーンは、Aqoursが後継者としてμ's不在の中コンテンツの顔を張ってきた意義を、素人ながらに感じる。

 

1話は上記のようなラブライブ初代の視聴者に対するアプローチもある一方で、私のようなここから入る人間を決して捨てるような構成となっているわけではない。

大雑把に後にメンバーとなる9人それぞれの大小あれど掘り下げが行われている。

一瞬ヘリに乗ってたのが出てきた程度の掘り下げが少なかったキャラもおり、基本的に1話で目を向けるべきは千歌、曜、生徒会長あたりだろうか。他にも作曲できる人ががっつり次で掘り下げられそうだし、あのダイバーの人とヘリに乗ってた人間も色々訳ありっぽいが、恐らくスクールアイドル部が始動するにあたり掘り下げが進むだろうからここでの些細な情報からの解析は一旦置いておく。

千歌は一貫して目的のためにがむしゃらに行動しているのに対して、曜はそれに手を貸し、最終的に入部までするものの、こちらはやや原動力が不明瞭である。自らを何もなかった、と語る千歌にとって、羨望の眼差しを向ける対象であった曜が彼女のためにここまでする理由がより詳細に明らかになれば嬉しく思う。

おおよそ物語序盤は千歌vs生徒会長といった部活発足交渉が軸になると思うが、メタ的な視点だともうメンバーが誰かはわかり切ってしまっているので、ここで私が考察すべきは入る順番だろうか。

1話終了時点では発案者となる千歌と、兼部ではるものの彼女に協力をしてきた曜が最終的に加入することが決まっている。

そして恐らく次回予告から察するに転入生を加入させるのが2話で、ここでひとまず最低値に着地するのが予想できる。

がしかし大きな問題として部活を作るにあたっての最終決定者たる生徒会長が首を縦に降らない限り話は進むわけがないので、最も硬そうなここの攻略は割と序盤に済ませて、組織として体を成した状態でメンバーの獲得に励むのが戦術論としては安全な択ではあるかのように見える。

ただこの作戦には大きな穴があり、会長の意見を変動させるに足る外的要素を用意しなければ意味がなく、現状千歌にはそのトリガーとなる要因を見つけれていない。だからこそ繰り返しの交渉、という半ば無謀に思える選択肢しか取れてないないのであろう。

ここでもう一つプランとして上がるのはある程度メンバーを集めて「人が少ない」という却下の要因の一つを瓦解させた上で攻略することであろうか。

これであれば最も硬いであろう生徒会長は、セオリー通り最も後ろに回ることになるし、どうやら訳ありらしい描写があるキャラがいるのを踏まえると、部活を発足できない根本的要因を排除して最も確実な状況で意見を通すことが可能になるだろうか。

兎にも角にも、1話でスクールアイドル加入、あるいは発足に対して明確にそれを断ったことが理由付きで説明されたのは赤い髪の人見知りらしい人だけなので、今後キャラ回を踏まえれば攻略も容易くなっていくだろうか。

以上がざっくりとした推論ではあるが、意表を突いて来ることは基本的には想定していない。何故ならこのアニメはアイドルコンテンツの比較的走りの位置に座すものだからだ。

 

決めたよHand in Hand

決めたよHand in Hand

1話の挿入歌はこちら。Aqours全体に言えるが、8年前なのにも関わらずそういった「良くも悪くも昔のアニソン」みたいな雰囲気が一切なく、余りにもレンジが広い楽曲達と痛感させられる。この曲もまた例外ではない。

作変虚気の渡辺拓也氏はかなり手広く作品を手掛けているが、やはり本サイトで触れておきたいのは

Absolute 5

Absolute 5

これだろうか。

 

というわけで1話で開示された情報では探り探り考察するのが限界となってしまっている。この調子で特にキャラの掘り下げには期待していきたい。